Synology Cloud Syncの「1個同期中」が消えない問題――5つの対応を試したが解決せず

はじめに

Synology NASでMicrosoft OneDriveへのCloud Syncを設定して使っていたところ、「現在 1 個のファイルを同期しています。」という表示が何日経っても消えない問題に遭遇しました。

ログにエラーは出ておらず、実際に何かが転送されている様子もありません。それでもカウンターだけは「1個」を表示し続けるという、やや不思議な状況です。この記事では、試みたトラブルシュートの手順と結果をそのまま記録しています。

結論を先にお伝えすると、5つの対処をすべて試しましたが、表示を解消することはできませんでした。

環境と構成

項目 内容
NAS Synology DS725+
HDD Seagate IronWolf 12TB × 2台
DSM DSM 7系
Cloud Sync バージョン 2.7.2-2714
同期先 Microsoft OneDrive(1TB)
同期対象フォルダ /homes/user1 → OneDrive ルートフォルダ

試したこと① タスクの一時停止・再開

まず最初に試みたのが、Cloud Syncの概要画面にある「管理」ボタンから「同期を一時停止」を選択し、数秒後に「同期を再開」する方法です。

カウンターの内部状態がリセットされることを期待しましたが、再開後も「1個」の表示はそのまま残りました。

結果:効果なし
一時停止・再開ではカウンターはリセットされませんでした。

試したこと② フィルタ設定と整合性チェック無効化

macOSが自動生成するシステムファイル .DS_Store がCloud Syncの処理に影響している可能性を考え、タスク設定の「ファイルフィルタ」に .ds_store を追加して同期対象から除外しました。

あわせて、「高度な整合性チェックを有効にする」のチェックをOFFにし、処理負荷を下げる設定にも変更しました。

しかしいずれも効果はなく、「1個」の表示は変わりませんでした。

結果:効果なし
フィルタ追加・整合性チェック無効化ともに、カウンターへの影響はありませんでした。

試したこと③ タスク削除と再作成

「管理」メニューの「リンク解除」でタスクをいったん完全に削除し、OneDriveへの接続からやり直してタスクを新規作成しました。

初回スキャン中は「1個」が表示されましたが、これは初回スキャンの仕様上の動作とみられます。問題はスキャン完了後で、それ以降も「1個」は表示され続けました。

結果:効果なし
タスクを作り直しても「1個」が再出現しました。

試したこと④ パッケージの完全再起動

DSMのパッケージセンターからCloud Syncを「停止」して完全に終了させ、数秒後に「実行」で起動し直しました。アプリケーションレベルの一時停止ではなく、パッケージプロセスそのものをリセットすることで内部状態がクリアされることを期待した操作です。

ところが起動後もすぐに「1個」の表示が戻り、効果は見られませんでした。パッケージを再起動しても、内部のカウンター状態はそのまま保持されていることがわかりました。

結果:効果なし
パッケージを完全に停止・再起動しても「1個」は消えませんでした。

試したこと⑤ 同期方向を双方向→一方通行に変更

タスク設定の「同期方向」を「双方向」から「ローカルでの変更のみアップロード(NAS→OneDrive一方通行)」に変更しました。これはこのCloud Syncタスクの元々の設計に戻す操作でもありました。

設定変更後、Cloud Syncのログに35件の画像ファイル(IMG_2026…)のアップロードが記録されました。双方向モードでは何らかの理由でアップロードが滞留していた可能性があります。これはこれで発見でした。

ただし、35件のアップロードがすべて完了したあとも、「1個」の表示は残りました。

副次的な成果あり
双方向モードで滞留していた35件のファイルがアップロードされました。ただし「1個」の解消にはなりませんでした。

結論

5つの対処をすべて試みましたが、「1個のファイルを同期中」という表示を消すことはできませんでした。

一方で、ログにエラーは一切記録されておらず、新規ファイルをNASに追加した際にはOneDriveへ正常に反映されることも確認しています。つまり実際の同期機能そのものは正常に動作しているとみられます。

状況を整理すると、表示カウンターの内部状態と実際の同期処理との間に何らかの乖離が生じている可能性が考えられます。Cloud Sync 2.7.2に関連した挙動の可能性はありますが、現時点では原因を特定するには至っていません。今後のバージョンアップによる改善を待つこととしました。

まとめと教訓

今回のトラブルシュートを通じて、いくつかの気づきがありました。

「1個同期中」はエラーとは限らない
ログにエラーが出ておらず、実際の同期が機能している場合、表示カウンターの問題である可能性があります。焦らずログを確認することが大切です。

双方向モードではアップロードが滞留するケースがあるかもしれない
今回の経験では、双方向モードから一方通行に切り替えたタイミングで35件の未アップロードファイルが処理されました。バックアップ目的であれば一方通行(NAS→クラウド)のほうがシンプルで安定している場合もあるかもしれません。

解決しないこともある
トラブルシュートは必ずしも解決に至るわけではありません。今回のように「実害はないが表示が気になる」という状況では、バージョンアップを待つという判断も現実的な選択肢のひとつです。