SynologyのNASでPHPバージョンアップしたらブログが止まってしまいました
はじめに
自宅のSynology NAS(DS725+)でWordPressブログを運用しているのですが、先日WordPressの管理画面にあるサイトヘルスチェックを見ていたら、PHPのバージョンが古いという警告が出ていました。
「せっかくだからPHPを新しくしてみよう」と軽い気持ちで作業を始めたのですが、結果としてブログが一時アクセスできなくなるというトラブルに発展してしまいました。今回はその顛末を記録しておきます。
きっかけ:WordPressサイトヘルスの警告
WordPress管理画面の「ツール → サイトヘルス」を確認したところ、「おすすめの改善」の中に次のような警告が表示されていました。
PHPのバージョンが古いと、パフォーマンスやセキュリティに影響が出る可能性があります。DSMのパッケージセンターを確認するとPHP 8.3が利用可能だったため、アップグレードを試みることにしました。
PHP 8.3のインストール
DSMのパッケージセンターで「PHP」と検索すると、PHP 8.1〜8.4まで選択肢が表示されました。現在使用中のPHP 8.2は「インストール完了」の状態で、PHP 8.3は未インストールでした。
PHP 8.3の「インストール」ボタンをクリックしてインストールを実行しました。インストール自体はスムーズに完了し、Web Stationの概要画面でもPHP 8.3が「通常」状態で稼働していることを確認できました。
ここまでは問題ありませんでした。
Web StationでPHPプロファイルを変更してみた
PHP 8.3をWordPressに適用するには、Web StationのPHPプロファイル設定を変更する必要があると考えました。
Web Station → スクリプト言語の設定 → PHPタブを開くと、次のようなプロファイルが表示されていました。
- Default Profile(PHP 8.2)
・パッケージベースのプロファイル
- WordPress Profile(PHP 8.2)※Synology管理・変更不可
「WordPress Profile(パッケージベース)」はSynologyが管理しているためUIから変更できませんでした。そこで「Default Profile」のPHPバージョンをPHP 8.2からPHP 8.3に変更して保存しました。
これがトラブルの直接原因になりました。
ブログが突然アクセスできなくなった
プロファイル変更後にブログにアクセスしようとすると、エラーページが表示されてブログが見られない状態になっていました。
DSMのWeb Station上ではNginx・PHP 8.2・PHP 8.3・WordPressすべてのサービスが「通常」と表示されているため、一見すると問題がわかりません。しかし実際にはブログへのアクセスが完全に遮断されていました。
原因の調査と復旧の試み
まずDefault ProfileをPHP 8.2に戻しましたが、ブログは復旧しませんでした。次にNASを手動で再起動しましたが、それでも状況は変わりませんでした。
後になってわかった原因は次の通りです。
DSMの自動バックアップから設定を復元して解決
DSMには「設定のバックアップ」機能があり、Synologyアカウントへの自動バックアップが有効になっていました。直近のバックアップは約5日前(2026年3月23日)のものが保存されていました。
コントロールパネル → 更新と復元 → 設定のバックアップ → 「復元」ボタンから、このバックアップを使って全システムの構成を復元しました。
復元処理には数分かかり、完了後にブログへアクセスしたところ、無事に表示が戻りました。
今回の教訓まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 変えてよかった操作 | PHP 8.3のインストール自体 |
| やってはいけない操作 | Web StationのPHPプロファイル変更(WordPressはSynologyが管理するプロファイルに依存しているため) |
| PHPバージョン警告について | 「PHP 8.2が古い」はあくまで推奨事項。PHP 8.2は2026年末までセキュリティサポートが継続するため、実害なし |
まとめ
今回はPHPアップグレードの試みが原因でブログが一時停止するというトラブルを経験しました。
SynologyのNASでWordPressを運用している場合、PHPのバージョン管理はSynologyパッケージ側で管理されているため、Web StationのUIからむやみに変更すると思わぬ影響が出ることがわかりました。
また、DSMの自動バックアップが有効になっていたことが今回の迅速な復旧につながりました。NASで重要なサービスを運用している方は、定期的なバックアップ設定を改めて確認しておくことをおすすめします。

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