UPSのバッテリーを予防交換|OMRON BY50S × LONG WP1236W

UPSって何のためにある?

UPS(無停電電源装置)は、突然の停電や瞬断が起きたときに、バッテリーから電力を供給して接続機器を守るための装置です。NASやPCは電源が突然落ちるとデータが破損したりファイルシステムが壊れたりするリスクがありますが、UPSがあれば正常にシャットダウンする時間を確保できます。

また、停電だけでなく雷によるサージ電圧(瞬間的に異常な高電圧が発生する現象)からも機器を保護する機能を持っています。OMRON BY50SSには電源入力線にサージ吸収素子が内蔵されており、雷サージ保護機能が搭載されています。

⚡ 注意:サージ保護機能を正しく動作させるには、アース接続が必要です。アースなしでは保護が十分に機能しないことがあります。

「停電なんてめったにないし…」と思いがちですが、雷の多い季節や、マンションの設備点検による一時停電など、意外と電源環境は不安定なものです。NASのような常時稼働機器には、UPSは保険として非常に有効です。

我が家のUPS構成

自宅ではSynology DS725+をNASとして運用しており、このNASの電源保護のためにOMRON BY50Sを接続しています。

機器 モデル
UPS本体 OMRON BY50S
接続機器 Synology DS725+
バッテリー LONG WP1236W(互換品)

BY50Sはコンパクトで静音設計(自然空冷)のため、自宅での使用にとても向いています。500VA/300Wの出力容量で、NAS単体の保護であれば十分なスペックです。

なぜエラー前に交換したのか

今回バッテリーを交換した時点では、本体のバッテリー交換ランプは点灯しておらず、エラーも出ていませんでした。使用開始から約2年が経過しており、完全に正常動作している状態での交換です。

交換のきっかけとなったのは、他の機器のバッテリー廃棄処分のタイミングが重なったことでした。廃バッテリーはまとめて処分したほうが楽であるため、「どうせならこちらも替えてしまおう」という判断で予防交換を行いました。

💡 予防交換のメリット:
バッテリーは「エラーが出てから替える」よりも「劣化が進む前に替える」ほうが、万が一の停電時に確実に機能します。UPSは使わないときが一番良い状態ですが、いざというときに動かなければ意味がありません。

互換バッテリーの実使用寿命は2〜3年程度という報告が多いことも交換に踏み切った理由の一つです。

純正バッテリーを使わない理由

OMRON BY50S用の純正交換バッテリーはBYB50Sという型番で、価格は8,000〜10,000円前後です。一方、今回使用したLONG製のWP1236Wは同等品として広く使われており、価格は3,500円程度と半額以下で購入できます。

項目 純正 BYB50S LONG WP1236W
電圧 12V 12V
容量 7.2Ah 9Ah(約25%大)
端子形状 同じ 同じ
実勢価格 8,000〜10,000円 3,000〜4,000円
期待寿命 4〜5年 2〜3年

寿命は純正より短い傾向があるといわれていますが、価格差を考えれば2〜3年での交換でもコストパフォーマンスは十分です。また容量が大きい分、停電時のバックアップ時間が純正より長くなるメリットもあります。

交換手順

作業前にNASを正常にシャットダウンし、UPS本体の電源を切ってからコンセントを抜いて作業を行いました。手順は以下の通りです。

  1. NASをシャットダウンし、UPS本体の電源スイッチをOFF
  2. ACコンセントからプラグを抜く
  3. 本体を右側面が上になるよう横に倒す
  4. バッテリー交換カバーのネジ(1本)を外し、カバーを上にスライドして取り外す
  5. 白いタブを引っ張り、バッテリーを赤線の位置まで引き出す
  6. コネクタ(赤・黒)を外し、古いバッテリーを取り出す
  7. 新しいバッテリー(WP1236W)にコネクタを接続し、本体に押し込む
  8. カバーを取り付け、ネジを締める
  9. ACプラグをコンセントに差し込み、電源スイッチをON

電源ONと同時に自動で自己診断テストが実行され、正常に完了すると本体ディスプレイに「On」と表示されました。電源OFFの状態で交換した場合は、交換後の特別なリセット操作は不要です。

交換時の注意点

バッテリー交換は難しい作業ではありませんが、いくつか気をつけた点をまとめます。

⚠️ 端子のショートに注意:バッテリーの端子を金属工具やフレームに接触させないこと。ショートすると発熱・火花が発生します。
⚠️ 出力側コンセントに触れない:バッテリーが接続されている状態では、UPSの出力側(機器をつなぐ側)の端子にはインバータ経由で電圧がかかっている可能性があります。入力側(壁コンセント側)はコンセントを抜けば電圧はかかりませんが、出力側は別です。
📌 フィルムは剥がさない:バッテリーに巻かれているフィルムやプラスチックカバーは梱包材ではありません。そのまま装着します。
📌 重量に注意:鉛蓄電池のため見た目より重いです(約2kg)。落下させないよう注意してください。

まとめ

今回はエラーが出る前の予防交換という形でUPSのバッテリーを交換しました。廃バッテリー処分のタイミングに合わせて行ったことで、手間も最小限に抑えられました。

互換バッテリーのLONG WP1236Wは純正より容量が大きく、価格は半額以下と非常にコストパフォーマンスに優れています。BY50Sとの組み合わせでの使用実績も豊富で、安心して使えました。

UPSは「何事もなければ活躍しない」装置ですが、NASのような常時稼働機器には欠かせない存在です。バッテリーの期待寿命を意識して、2〜3年を目安に予防交換する習慣をつけておくと、いざというときに確実に機能してくれます。

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